血液透析の流れをわかりやすく解説|透析の当日は何をする?受付からかかる時間・過ごし方・帰宅まで

ご家族へ

「透析はどんなことをするの?」
「痛いのかな?」
「どのくらい時間がかかるの?」

透析導入前や始めたばかりの患者さん、ご家族から最も多い質問の一つが、透析治療当日の流れです。

初めてのことや知らないことは誰でも不安を感じます。しかし、実際の流れを大まかにでも知っておくことで安心して治療を受けられるようになります。

この記事では、受付から帰宅までの流れを順番にわかりやすくご紹介します。

この記事でわかること

  • 血液透析の一日の流れ
  • 穿刺とは何か
  • 透析中はどのように過ごすのか
  • 治療後の注意点

結論

血液透析は

受付 → 体重・血圧測定 → 穿刺 → 約4時間の透析 → 返血 → 止血 → 帰宅

という流れで行われます。

基本的に透析の治療の内容や流れは毎回ほぼ同じなので、ほとんどの患者さんは数週間で慣れていきます。

血液透析はどこで行うの?

血液透析は、透析クリニックや病院の透析室で行われます。

医療機関によって「透析室」「透析センター」「血液浄化療法部」など、さまざまな呼び方がありますがおこなう治療は同じです。

血液透析は週3回の通院が一般的で、1回の治療時間は約4時間です。

透析室には看護師や臨床工学技士・医師が常駐し、安全かつ安心して治療が受けられるようサポートしています。

血液透析当日の流れ

①受付

来院したら受付をおこないます。

②着替え・体重測定

指定がある場合は、指定された透析用の服や靴に着替えます。

着替えが大変な場合は自宅から透析用の服で通院してもかまいません。

つぎに体重を測定します。

透析では「前回よりどのくらい水分が増えたか」がとても大切です。

そのため毎回同じ条件で体重を測ります。

同時に

  • 血圧
  • 体温
  • 体調

も確認します。

前回の透析後からの体調の変化(息苦しさや発熱など)や転んだ場合は、この時点でスタッフへ伝えましょう。

③ベッドへ移動・透析開始の準備

ベッドや透析チェアへ移動し、治療の準備を行います。

透析中に使用する掛け物や時間をつぶすものを、手の届くところにおいておきましょう。

スタッフは

  • シャントの音
  • シャントの拍動
  • 腕の状態

などを確認し透析の準備をはじめます。

毎回シャントを確認することは、安全な透析を行うためにとても重要です。

④穿刺(せんし)

穿刺とは、シャントに2本の透析用の針を刺し、治療ができる状態にすることです。

1本は血液を取り出すため、もう1本はきれいになった血液を体へ戻すために針を2本刺す必要があります。

透析をするために、患者さんにとって苦痛を感じるのが針を刺す【穿刺】です。

「穿刺が嫌だ」からと、透析を始めるのをためらう患者さんもいます。

また何年・何十年透析を続けていても、1日の中で一番緊張する瞬間が穿刺だという患者さんもいらっしゃるくらい透析患者さんにとっては、ストレスを感じる瞬間かもしれません。

穿刺では採血よりも少し太い針を刺すため痛みや苦痛が伴いますが、痛みを和らげる麻酔のテープや麻酔のクリームを使用して痛みを軽減する方法もありますので安心してくださいね。

⑤透析開始

透析装置が動き始めると、血液がダイアライザー(人工腎臓)を通ってきれいになります。

透析では

  • 老廃物の除去
  • 余分な水分の除去
  • 電解質の調整

が行われます。

治療中は血圧や脈拍数を定期的に測定し、体調に変化がないかスタッフが適宜確認しています。

 ⑥透析中

透析中は、穿刺した腕を大きく動かさないよう注意してください。

とはいえ、ずっとベッドに張り付けにされるような拘束状態ではなく、横を向いたり起き上がったりなど比較的自由に過ごせます。

透析中の過ごし方には以下があります。

  • テレビを見る
  • 読書をする
  • 音楽を聴く
  • スマートフォンを使う
  • 少し眠る

また、

  • 気分が悪い
  • 足がつる
  • 吐き気
  • 寒気
  • 冷や汗がでる

など体調の変化があれば、すぐスタッフへ伝えることが大切です。

⑦返血(へんけつ)

決められた時間の透析治療が終わると、回路の中に残った血液を体へ戻します。

これを「返血」といいます。施設によっては「回収」とよぶこともあります。

返血には数分程度かかります。

「透析が終わったから早くして!」とおっしゃる患者さんも少なくありません。

しかし、急いで返血すると心臓に負担がかかったり、血圧が急上昇したりして体に負担がかかるのでおすすめできません。返血にある程度の時間がかかることはご了承くださいね。

 ⑧止血

針を抜いた後は、出血が止まるまでしっかり押さえます。

止血が不十分なまま帰宅すると、出血することがあります。

スタッフの指示どおりに止血しましょう。

 ⑨帰宅

止血が確認できれば帰宅できます。

帰宅後は

  • 重い荷物を持たない
  • シャント側で血圧を測らない
  • 出血がないか確認する

ことが大切です。

初めて透析を受ける方へ

誰もが、初めておこなうことに対して緊張するのはあたりまえです。

インターネットやSNSで「うまくいったこと」よりも「うまくいかなかったこと」「悪いこと」を見聞きして、不安が増してしまう方は少なくありません。

透析を受ける日は、誰でも緊張するものです。

先ほどお話ししたように何年たっても緊張するという方がいますから、初めての透析で緊張しなかったという方はほとんどいないと思います。

わからないことや不安なことは遠慮せずスタッフへ相談してください。

「こんなことを聞いていいのかな」

と思うようなことでも大丈夫です。

たくさん質問しても大丈夫です。

緊張して質問し忘れたということがないように、気になること・聞きたいことをメモして持参していただくことをおすすめします。

安心して治療を続けられるよう、スタッフ全員でサポートしていきます。

看護師からひとこと

透析は「怖い治療」という印象を持たれがちですが、血が吹き出たり・針刺しが痛くて叫ぶ人がいたり・具合が悪い人がいたり…ということはほとんどありません。

待ちですれ違うようなごくごく普通の人と変わらない方がベッドで透析を受けていて、スタッフと明るく話をしたり、テレビを見たり…多くの患者さんは1日の透析治療の流れに慣れ、ご自分の生活リズムを作っています。

初めての頃は不安でも、一歩ずつ慣れていけば大丈夫です。

困ったことは一人で抱え込まず、お気軽に医療スタッフへ相談してください。

FAQ

Q. 透析は毎回4時間ですか?

体格や透析条件によって異なりますが、多くの患者さんは約4時間です。

Q. 透析中に食事はできますか?

施設によって対応が異なります。

飲食が可能な施設もあれば、治療中は控える施設もありますので、かかりつけ透析施設に確認しましょう。

Q. 穿刺は毎回同じ場所にしますか?

シャントを長持ちさせるため、少しずつ位置を変えながら穿刺することが一般的です。

患者さんのシャントはお一人おひとり異なりますので、スタッフに相談するとよいでしょう。

まとめ

血液透析は毎回ほぼ同じ流れで行われます。

治療の流れを知っておくことで、不安を減らし、安心して透析生活を始めることができます。

わからないことがあれば、一人で悩まず医療スタッフへ相談しましょう。

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